第8回西穂写真展 結果発表
第8回西穂写真展の投票結果、並びに各賞受賞作品を発表いたします。 今回も多数のお客様から投票をいただき、楽しいイベントを作り上げることができました。 御協力いただきました皆様方に、厚く御礼申し上げます。
投票結果
西穂高賞 (人気投票第一位) 『 厳冬期に西穂高岳頂上から見た、ピラミッド、焼岳、乗鞍岳、御嶽山 』
独標賞 (人気投票第二位) 『 昨晩の友を見送る 』
焼岳賞 (人気投票第三位) 『 見慣れた笠もこの瞬間は格別。モルゲンロートに輝く笠ヶ岳の頂き 』
吉田千恵 様
真木敏伸 様
山口銀司富 様
各 賞
優秀作品賞 『 いつか娘とジャンダルムへ 』
西穂山荘賞 『 月と乗鞍と雪紋 』
特別賞 『 西穂高岳オコジョの秋 』
田島穂高 様
谷口雅信 様
渡辺源一 様
山岳カメラマンの林三樹生先生による講評 ★西穂高賞 山岳という題材はあるがままに情景を映せば見応えのある写真になるものです。この作品も好天に恵まれた中、登頂した喜びがよく伝わってくる一枚です。一般には難しい冬の西穂高岳山頂、稀な好展望という世界が票を集めたのでしょう。特別に技巧を凝らしていなくとも、雲海の位置、積雪の清潔感、S字を描く山の連なりを的確な構図で納めた、欠点のなく見飽きない作品になっています。 ★独標賞 奥穂高岳へ向かう険しい縦走路と登山者。湧き上がるガスと青空、岩稜の組合せが相乗効果を呼んでいます。白いガスを背景にして人物のはっきり描写されていることがテーマ性を明確にしました。人物の立つ位置はよいのですが、反対を向いてしまっているのが惜しいところです ★焼岳賞 西穂高から様々な表情を見せる笠ヶ岳を作者は冬、雲海、曙光の組合せで稀なシャッターチャンスをものにされました。静まった海面のように滑らかな雲に抱かれて、いかにも島のように見えます。構図として上部の空は減らしたほうがよいでしょう。 ★優秀作品賞 人気投票第2位の作品と同じ構図ですが、こちらは青空が薄く、陽差しが弱いという反面、ガスの形状と人物の向きが効果的で、吊り尾根まで含めた稜線の表情もよく分かり、作品の完成度では上回ると言えます。画面内に山の頂上と人物があるときは必ず人物が頂上を向いていなければなりません。それによって山への憧れが表現され、この作者がコメントに言う「奥穂へ行きたい」気持ちが見る人の胸に迫ります。でも中学1年の方にはこの縦走路はまだ早いかな? ★西穂山荘賞(オーナー賞) 2月という真冬、日の出直後に丸山で撮られたものでしょう。風が刻んだ雪紋が朱の光線に浮き立ち、作者の足もとのリアリティを伝えます。鮮やかに光る乗鞍岳も魅力的です。月を伴う快晴の青空が画面の半分以上を占めるのは意見が分かれます。 ★特別賞 この数年、西穂高でオコジョの目撃情報が増えているような気がします。それでも素早く動くこの小動物を写真に撮るのは至難なことで、作者はベテランらしく全身像を上手く納めてくれました。背景が単純であることも主役へ注目させるのに成功しています。 ★総評 第8回を迎えた西穂写真展は今回も多くの初参加の方を加え、皆さんに楽しんで頂けたようです。 写真を撮影するポイントを知り尽くしているつもりで、逆にマンネリと化した私などにとっては、気付かない視点や発想に出会えるよい刺激をもらっています。 工夫を感じさせるベテランの力作、優れたシャッターチャンスの発見、登山者のユニークな様子などバラエティに富んで、50点近い写真群を飽きずに眺めることができました。 この展示は山荘来訪者による人気投票で順位をつけています。それにより、滅多に来られない来訪者と日常的に山を見ている我々とでは感じ方が随分違うという発見がよくあります。初対面の出会い、期待した光景といった、地元では慣れてしまったようなものがどうやら注目を集めるようでした。胸に迫る情景を素直に撮ることで、鑑賞者も現場を十分に疑似体験できることを示しているようです。このことは長く写真を続けていると技巧に陥って忘れがちになってしまう部分なのです。 もちろん、素直に撮るといっても一定の技術もあったほうが良い結果を生みます。 この展示では「作者コメント」を添えることになっていて画面で足らない部分を補うこともできますが、本来は画面1+文章1=3とすることが理想です。画面だけでも必要な要素を盛り込み、不必要な要素を省くことは追求しなければならず、そのためにはやはり写真の基礎を身に付けるべきです。難しいことではなく、些細な構図のヒント、自分が少し動いて近景を変える、アイデアを考えるなど、わずかなことで写真はレベルアップできます。出品作の中にそういった惜しいものも見受けられました。 また自然条件のシャッターチャンスは一般の登山では制約のあることでしょう。せめて早朝と夕方は撮影を念頭に置いて外を出歩き、観察することをお奨めします。 いま、デジタルカメラは携帯内蔵も含めてほぼ全員に普及し、動画さえインターネットに出回る時代になりました。映像は娯楽の枠を越えて社会に存在感を増しています。山岳の映像は登山をやらない人に対しても、強い関心を惹き起こすことができると思います。 西穂高まで登ってくる行為はまず登山が目的、付随して撮影かもしれません。どうせなら多くの人に見せるつもりで撮影しましょう。そして感じたことを正しく伝えるために、少しずつ技量アップを図りましょう。それがまた次の登山で楽しみのひとつになっていくはずです。
第9回 西穂写真展 応募要項
お蔭様で西穂写真展も第9回となりました。ご好評をいただいております当写真展の魅力は、なんといっても皆さんが参加し、楽しんでいただくイベントであることです。 よって当写真展は写真の優劣を競うことが主たる目的ではありません。 もちろん皆さんの撮られた力作を発表する場としても大いに活用していただきたいのですが、多くの方に参加し楽しんでいただくことを第一としておりますので、あまりかしこまらず、出品される方も楽しむつもりで御参加いただけたらと思います。 傑作・力作の他、ユーモア溢れる楽しい作品もお待ちしております。 また、当写真展では宿泊のお客様もイベントに参加し、お好きな写真に投票していただくというユニークな催しも行っております。 得票が上位の作品の他、優秀作品賞・オーナー賞・特別賞を設け、受賞作品に賞状と景品を進呈致します。 御出品いただいた作品は西穂山荘内に一年間展示させていただくとともに、当山荘ホームページで紹介させていただきます。
西穂高岳の四季とその周辺の山々、自然、動植物、登山者等を対象にしたもの。
(作品は多くの方が見て楽しめるものであり、個人色が強く趣旨から大きくはずれるもの、また公共性に反するものは主催者側の判断でお断りすることがあります。) ※注 平成23年1月1日以降に撮影した作品が対象となります。
作品タイトル、撮影者の氏名、年齢、住所、性別、電話番号、撮影場所、撮影年月日、コメントを添付してください。
お一人様に付き 3 点 までとさせて頂きます。
50点 (先着順となります。)
平成23年/10月〜平成24年/8月 (定数に達した場合は締め切らせていただきます。)
平成24年 9月に開催予定
平成24年/7月〜平成25年/6月下旬迄。
四切サイズのみ。(※注 ワイド四ツ及びA4プリントは不可)
プリントした作品と添付データを松本事務所に御郵送下さい。 なお、ご応募頂いただいた作品は原則として返送致しません。
このページの先頭へ