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平成21年6月2日(火)

久々の小屋番日記となってしまいました。間隔が空いてしまい申し訳ありません。

後藤主任とともに、西穂山頂まで登山道の様子を見がてら、色あせた道標に塗料を塗りに行ってきました。真青な空のもと、山頂までの道のりは仕事とはいえ、どこかウキウキするものがあります。

6月に入り、山の姿も刻一刻と変わってきています。残雪はみるみるうちに融け、懐かしい夏の登山道がすっかり姿を現しました。西穂は槍・穂高連峰の中でも南西端に位置する地理的条件も影響し、比較的早めに稜線の雪が融けます。

上から2番目の画像は、ピラミッドピークから山頂方向を撮影したものですが、写っている雪渓のうち登山道にかかっているのは上から3番目のものだけです。ここを通過する際はスリップして滑落しないように注意しなければなりませんでしたが、雪渓の際の岩が露出している部分をできるだけ上まで登り、雪渓は上部をトラバースするようにして通過しました。

山頂の道標を塗り終え、一休みする時間は至福のひと時です。澄んだ空のもと、今日は槍ヶ岳も一段とくっきり見えていました。

山頂からの帰り道、独標〜丸山間の登山道では、丸太に防腐剤がきれいに塗られていました。午前中にスタッフの女の子達が頑張って行った仕事です。

夏山シーズンが近づくにつれ、登山客の皆様を迎える準備も着々と進んでいます。

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 ( 粟 澤 )

平成21年2月6日(金)

このホームページや山岳書籍等で冬山に興味を持ったけど、「雪山は怖いなぁ〜」とか「初めてだからどうすれば良いのか分からない」と言って諦めていた方、結構いらっしゃるようです。

私がお勧めするのは「信州まつもと山岳ガイド協会やまたみ」が主催する初心者向けのツアーです。少人数制で道具のレンタルもあり、山小屋が初めての方、雪山が初めての方も安全に楽しむことが出来ると思います。笑顔の素敵なガイドの小野田さんは当山荘で我々と共に越冬した経験もありますので、山荘周辺はまさに庭状態。道具の使い方や雪上での歩行技術は勿論、周辺の山々の名前や情報に至るまで、とっても親切丁寧に教えてくれますよ!これから山のステップアップを目指す方にはとても大きな一歩になると思います。

詳しくは「
ツアー山行のご案内」をご覧になって、是非ご参加下さい。

皆様のお越しをお待ちしております!

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 ( 後 藤 )

平成20年9月30日(火)

夏のアルバイトとして頑張った阿部・武石 両名が無事期間満了となり下山します。

入山したての頃はどこか頼りなさそうだったアルバイトの仲間達も、下山する頃には山での生活にもすっかり慣れ、右の写真のように表情にもたくましさ(ふてぶてしさ?)が見て取れます。

秋が深まっていくにつれ女性従業員も徐々に減り、11月上旬には越冬する男性スタッフのみとなって厳しい冬に挑みます。

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 (  粟 澤 )

平成20年7月27日(日)

午後3時過ぎから2時間近くに渡り、凄まじい雷雨に見舞われました。

山の雷は里のものとは比較にならないほどのエネルギーを持っていますが、日ごろ雷に慣れている私たちでさえ、今日の様子には驚かされました。

突然風速20メートルを超えるような冷たい風が吹き付け、横殴りの雨と近距離で起きている雷が山荘を襲いました。これだけの長時間、遠ざかることなく非常に激しい状態が継続しましたので、マルチセル型の巨大雷雨ではないかと推測していましたが、これほどのものは初めて経験します。

山荘周辺の色々なものが吹き飛び、テントが壊れてしまった方もおられました。雷雨の中、大勢のお客様が登ってこられましたので、怪我人がでなかったことが幸いでした。

雷雨の過ぎ去った後は、一転して鮮やかな夕焼けとなりましたが、上空を強い風が吹いているためか、台風の後のような独特の色や形の雲が多く発生していました。

翌28日は午前8時前からまたまた雷雨。昨日のような突風はありませんでしたが、ロープウェイが一時運休となり、稜線を歩いていたお客様達が、命からがら戻ってこられました。

今回の雷は非常に珍しいものですが、これは別にしても登山中の雷は非常に怖いもの。ゴロッときそうだったら無理をせず、安全な場所に避難してください。

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 (  粟 澤 )

平成20年7月7日(月)

本日は七夕です。
皆さんはなにか願い事をされましたか?
山はガスってしまい、星空どころか一寸先は闇といった感じです。
織姫と彦星も久しぶりの再会ですから、二人きりにしてあげようじゃないですか。

さて、いよいよ山のシーズンがやってきました。先週末から生ビールとソフトクリームの販売が始まりました。従業員の女の子は、毎年やってくる新製品を味見と称してはなめています。ソフトクリームの味に関してはうるさい女の子が売店にいますので、味に迷ったら聞いてみてください。もちろん冷えた生ビールもありますよ。
山の予定の中に「西穂山荘で生ビールを飲む」という項目を作って置いてください。

そうそう、どの商品にも、もれなく笑顔がついてきますから。

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 (  明 石 )

平成20年4月20日(日)

稜線の状況を見に、今シーズンから復帰した河野、めでたく越冬を達成した大根田の両名とともに独標まで行ってきました。

この時期としてはまだまだ積雪量が多く、丸山ではようやくハイマツが顔をのぞかせてきた程度です。

丸山から独標に向かう斜面は、最下部でやっと石が露出してきたものの、大部分が雪に覆われています。

夏にはお花畑が広がる斜面の辺りまでは、天候が良ければ快適に登れますが、独標に近い上部では信州側に雪庇が張り出しているので注意が必要です。

独標へ登る最後の岩場では、ルートにあたる場所はまだほとんどが雪に覆われています。今日は気温が高く、日中はかなりザクザクした雪でしたので雪面が安定せず、上りはまだいいものの、下りはより慎重さが求められ、一瞬も気を抜けない状況でした。

独標の上には、この時期としてはかなり多めの雪が残っています。山頂方向を眺めても、「今年は多いなぁ」 という感じです。

今日は気温が高かったため、独標の上にいるときには、近くの沢筋で雪が流れる「 サラサラサラサラ・・・」 という音が絶え間なく続いており、このような日は、沢に近いルートを歩かれる登山者は雪崩に注意が必要です。

気温が高い日が続けば、稜線の雪はあっという間に消えてしまうため、ゴールデンウィークの後半には状況はだいぶ変わることと思いますが、現段階では丸山より上へ登られるお客様は冬山装備が必要です。

この時期にまだこれだけ真っ白な山並みを堪能できるのは、ある意味では非常に恵まれており、天気が良ければ満足度の高い登山をお楽しみいただけることと思います。特に山の写真を撮られる方は大変嬉しいことと思います。その反面で登山自体のグレードは上がり、いつも以上に慎重さが求められますので、安全面での御配慮をお願い致します。少しでも安全で楽しい登山をサポートできればと思っておりますので、心配な点がございましたらスタッフまで気軽に声をお掛けください。

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 (  粟 澤 )

平成20年3月15日(土)

昨日は吹雪でロープウェイは運休。

今日は一転して快晴となりました。

気温も10度近くまで上がりましたが、日差しが強いため気温以上に暖かく感じます。シャツ一枚で登ってくる人も見られました。

昨晩の降雪で辺りは白銀の世界。除雪機から舞い上がる雪煙が爽快です。

北アルプスは3月中旬頃から晴れる日が多くなるため、週末には大勢の登山客が訪れ、久方ぶりの賑わいをみせるようになります。

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 (  粟 澤 )

平成20年3月3日(月)

今日は “ ひな祭り ” ですが我々小屋番は祝う側でも祝われる側でもないので、何
事も無くお仕事に精を出します。

山本さんが作っているのは手編みのマフラーではなくて、手編みのタワシです。

これで洗うと洗剤を使わなくても、油汚れが落ちるらしいのです。

「 少しは休んだらどうですか 」、と声をかけても、「 これが少しでも自然の為になるなら 」、とバナナを頬張る山本さんでした。

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 (  明 石 )

平成20年2月18日(月)

先週から電話線が故障しており、大変ご迷惑をお掛けしました。
ようやく天気が落ち着いて来たので、池宮さんと電話線の修理に行きました。


幸い断線箇所は小屋から近く、すぐに見つける事が出来ましたが、何が原因なのか分かりませんが千切れて雪に埋まっていました。


電話線は小屋から上高地まで引いてあります。最近上高地に下山される方はいなかったので、ワカンを履いていても腰まで沈みます。


下ろしたてのスノーシューを履いて意気揚々と歩き始めた池宮さんですが、いろんな
所で転んでいました。体の大きい池宮さんだけ引っかかる落とし穴がたくさんあるようです。落雪もどっさりかぶっていました。


その内風が強くなってきましたが、どうにか作業を終え小屋に戻りました。
普段は気づかないストーブのありがたさに心がほっとした一瞬でした。

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 (  明 石 )

平成20年2月11日(月)

冬の北アルプスは来る日も来る日も吹雪が続き、容易に人を寄せ付けてくれないのが常ですが、昨年に続き今年の冬も様子が違います。

厳しい北風が吹きつける日が少ないため、雪庇(せっぴ)があまり発達せず、エビのシッポも大きくならないので天気が良いとすぐ融けてしまいます。

例年は山荘付近の樹林帯には3m以上の雪が積もり、山荘から上の稜線にはあまり積りません。
これは強い風で雪が吹き飛ばされてしまうためで、特に独標から上では岩が露出している箇所も多いのですが、現在は新雪が結構積もっています。

ここ数年は気候の変動が大きい気がするので少々心配になってしまうのですが、登山者には恵まれた条件となり、山荘を訪れたお客さん達も大いに満足されているようです。

今日も真っ白な山並みが登山者を出迎えてくれました。
丸山ではシュカブラ(雪上にできる風紋)がとても奇麗です。

日中はポカポカと暖かく、気温が上がるため、丸山ではまるで春のようにハイマツの隙間にポッカリと穴があき、まるで落とし穴のようです。

写真教室でお越しのお客さん達がシャッターをきる姿にも熱がこもっていました。

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 (  粟 澤 )

平成20年1月25日(金)

24日は冬らしい天気となり、しっかり雪が降りました。
25日は登山道の様子見を兼ねて、池宮・山本・大根田の三人にはお風呂に行ってもらいました。
冬の楽しみと言えば、やっぱり仲間と力を合わせてのラッセルですよ!自分ではどうすることのできない状況に道を阻まれながら、それでも前に進もうともがく姿こそ、冬山に挑む者の最大の見せ場では無いでしょうか。

私はお留守番です。
窓が結氷していました。まるで植物が茎を伸ばしたような形です。窓によっては葉を広げているような物もあります。冷たい空気の流れと言うか、寒さの伝わり方がよく分かり、たまたま出来た模様がそういう形をしていたことに、自然の流れとかそういう物を感じて胸が高鳴ります。

「小屋の中に雪が降る」
窓に付いた氷は雪とは呼ばないのかもしれませんが、まあ似たような物ですよ。これがなかなか曲者なのですが、良くないですか? 上のセリフ。
誰が言ったかは秘密です。

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 (  明 石 )

平成20年1月17日(木)

山荘にお風呂はありません。
できることといえば濡らしたタオルで身体を拭くくらいなものですが、冬になると、そこにいるというだけで貴重な水を使うのはもったいなく感じます。

というわけで、従業員は数日に一度下山します。お風呂に入る為、正確に言うなら温泉につかる為です。野菜など必要な物は、この時いっしょに歩荷(ボッカ)してしまいます。

この日は、私(明石)と最近ケガから復帰した池宮さんの二人です。12日に降った雨で、雪面はしっかり凍っています。さらに先日降った雪がうっすら積もっているので、滑りやすい事この上ありません。トレースを外れて転んでしまえば、どこまでも落ちてしまいそうに感じます。慣れているとはいえ、特に下りは慎重になります。

身体の大きい(重い)池宮さんは何気ない場所で膝まで埋まっていました。

冬の歩荷は楽ではありません。重い足を動かしてくれるのは、下りは温かい温泉の為。上りは、そうですね、小屋で待っている仲間と、頑張って登って来てくれるお客さんの笑顔の為、ですかね。

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 (  明 石 )

平成19年12月25日(火)

みなさまクリスマスはいかが過ごされたでしょうか?
街の賑わいからは程遠い西穂山荘でも、ささやかながらワインとケーキをサービスさせて頂きました。消灯後の静けさといったら山の下では考えられないほどで、聖夜を静かに向かえるには、これ以上の場所はないのではないでしょうか。一人の方もカップルもグループもキリスト教徒も仏教徒も、どなたも楽しめるイベントを目指しております。ぜひ、クリスマスは西穂山荘で!

さて、冬期はなかなか晴れ間を見ることが出来ませんが、年がら年中山にいる小屋番はその少ない機会に出逢うことが出来ます。初めて山小屋で冬を過ごす山本さんと大根田さんは、夕焼けを見ると興奮して飛び出していってしまいます。お手伝いに来てくれている桑原さんも、二人に連れられて丸山まで登っていました。

え? 私? 私、明石は小屋で留守番です。見る物全てが貴重な雪の世界でのんびり過ごすのも、なんとも贅沢だと思うのです。小屋番をしていなければ観られない景色を見る度に、これだから小屋番はやめられなくなってしまうのです。
 

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 (  明 石 )

平成19年10月19日(金)

昨日、遅い初雪が舞い、今日も小雪がちらついています。

紅葉も徐々に下の方へと移動していき、風の音も寒々しく感じるようになってきました。

里ではやっとこれから秋が訪れてくるところですが、北アルプスでは既に冬がすぐそこまで来ています。

北アルプスの稜線で唯一通年営業している当山荘では、着々と冬を迎える準備が進んでいます。西穂高では11月から4月まで、一年の半分近くが冬となります。

冬の北アルプスは厳しいがゆえに、小屋に入ったときにホッとできることが何より大切です。暖かくお客様をお迎えし、長い冬を乗り切るために、小屋のスタッフは工夫を凝らしながら今から一生懸命準備しています。
 

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 ( 粟 澤 )

平成19年10月7日(日)

今年の天候は不順だったので紅葉はあまり期待していなかったのですが、時期は遅れているものの、秋晴れの空に映える錦の山肌は、思っていたよりイイ感じになってきました。

今週やってきそうな台風の影響が心配ですが、丸山から見下ろすと信州側に群生するダケカンバの色付きはもうちょっとといったところなので、週末には楽しめるかもしれません。

上高地側登山道の舟窪あたりも、だいぶ紅葉してきました。

三連休ということもあり、小屋の前はご覧のように人・人・人です。
昨日お泊りのお客様には、だいぶ窮屈な思いをさせてしまいまして、申し訳ありませんでした。独標にも人の波が押し寄せ、北飛のパトロールの皆さんも交通整理に大忙しだったようです。

今シーズン最後の大賑わいとなった連休でしたが、素晴らしい天気に恵まれ、皆さん気持ち良く山歩きを楽しめたことが何よりでした。
 

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 ( 粟 澤 )

平成19年9月19日(水)

柳原・中村・内藤の美人スタッフ(?)3名のガイド役と道標修繕を兼ねて、西穂高の山頂まで行ってきました。
9月に入ってからはグズついた天気の日が多く、青空は久しぶりです。

山荘あたりはガスの中でしたが、標高2500m以上の稜線では、信州側で時折ガスが湧き上がるものの、終日雲海が広がる素晴らしいお天気でした。

イワベンケイが赤く染まり、秋の気配を感じさせます。
しかし、木々の紅葉はこれから始まるところといった感じで、例年よりも遅れそうです。


以前、誰かに傷つけられてしまった山頂の道標を、やっと修復することができました。

穴だらけにされてしまった文字の部分をなんとか元に戻し、翌日はスタッフの明石が塗装をするために、また山頂まで登るという二日がかりの仕事となりましたが、ほらこんなにきれいな道標が復活しましたよ!

山頂まで登り、この道標とともに記念撮影をするのを楽しみにしている方も大勢いらっしゃることと思いますので、大切にしていただくよう、切にお願い致します。
 

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 ( 粟 澤 )

● 平成19年6月27日(水)

雪が融け、気温も上がってくると、山では様々な変化が見られます。

可憐な高山植物が咲き乱れ、山々も雪で覆われていた猛々しい岩肌をあらわにしてきます。

しかし、なかなか気が付きにくい小さな変化もたくさん起こっているんですよ。

「 こんなのいたかな?」 と思うような小さくて色鮮やかな虫たちや、不思議な姿のきのこ等を見つけながら山歩きをするのも、この時期の楽しみ方の一つではないでしょうか。

そういえば、今年は葉が枯れている熊笹を非常に多く見かけます。

熊笹の寿命は60年以上と言われているのですが、はたしてこのまま枯れるものが多いのか注視しています。

今年も独標手前にあるお花畑に柵を設置してきました。

以前は近くまで行って花々を眺めることができたのですが、お花畑の中に大勢の人が入ることにより踏み跡ができてしまったため、許可をもらって立ち入り禁止としました。

このまま放置しておけば踏み跡は更に広がり、そこから土が流れ出して、お花畑がどんどん荒廃してしまうからです。

せっかくのお花畑を近くで見ることができないのは残念ですが、美しい自然を後世に残す為、ご協力をお願い致します。
 

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 ( 粟 澤 )

● 平成19年6月18日(月)

今日は本来なら研修登山に行く予定でしたが、天候が悪いために中止し、山荘周辺で高山植物等の勉強会を行いました。

今年のスタッフは、山や鳥、植物等の自然に興味のある人達が揃っているため、小雨の降る天気の中、皆楽しんで学んでいました。

6月下旬から7月にかけては、高山植物が次々と開花するとともに、動物や鳥、昆虫達も活発に動き始めます。

雪が融け、山はいよいよ活気に満ちてきます。
 

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 ( 粟 澤 )

平成19年6月17日(日)

夏の間開設される 「 東邦大学医学部西穂高診療所 」 の責任者、中野先生が今年の開設に向けた準備のため来られていたので、山頂までご一緒しました。

診療所の皆さんは開設期間中ずっと診療所内にいるわけではなく、まれにではありますが事故現場まで同行していただくこともあります。

中野先生のように、山をよく知る先生がおられると、私達も非常に助かるのです。

山頂に着くと、ショッキングな出来事が!

昨年も山頂の道標に勝手に看板を取り付けた人がいましたが、今年はなんと道標自体が傷つけられていました。

皆がここで写真を撮るのを楽しみにしているのに...心が病んでいるのかなぁ。

山へ登ったときに今日のような青空と遭遇できれば、爽快な気分になれると思うのですが...

早めに修復しときましょう!
 

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 ( 粟 澤 )

平成19年6月5日(火)

そろそろ野菜が乏しくなってきました。男性陣は歩荷(ボッカ)です。
ベテランの明石隊長の元、今年の新人スタッフが意気揚々と臨みます。

歩荷は本来たいへんな仕事ですが、この時期は残雪があるため、同じ重量を背負っていても無雪期よりも更に重労働となります。
また、慣れないうちは雪の下が空洞になっているところを踏み抜いてバランスを崩し
たり、雪に足をとられて滑ったりして、余分な体力を消耗してしまいます。

しかし、厳冬期に多量の新雪が降ったときの大変さはこんなものではありません。越
冬するスタッフは、想像を絶する厳しさの中で頑張っているのです。

最後の急登は頑張りどころ。背負子(しょいこ)が肩に食い込み、息も上がります。
もう、ひと踏ん張り!

小屋では女性陣がお出迎え。仲間の笑顔に疲れも吹っ飛びます。



さてさて、これで終わりではありません。

午後は当ホームページの 『 登山道情報 』 に掲載する画像を撮影する目的で焼岳方面へ行くので、新人スタッフ5名も研修のために同行してもらうことにしました。今度は女の子達も一緒です。

焼岳へ向かうルートは、日当たりの良い場所のほんの一部だけ、雪が融けて登山道が出ていますが、大部分はまだ雪の下です。

比較的なだらかでアップダウンを繰り返すルートなので、雪のある時期は視界が悪いと方向感覚を失い、迷いやすくなります。

実際に自分の足で歩き、目で見なければ、お客さんにも正しい説明をすることはできません。
山の様子をよく知るには、様々な季節に繰り返し歩いてみなければ、なかなか分かるものではありませんが、みんな真剣に取り組んでくれていたので、今年のスタッフもこれから立派に成長してくれるものと期待しています。

長い冬の間、雪と氷の世界に埋もれていた衣笠の池も、ようやく姿を現してきました。
あと半月もすれば焼岳への登山道も安心して通れるようになるでしょう。

今日の登山研修は割谷山までで終了。往復2時間半の研修でしたが、男性陣は午前中に歩荷まで行っているので、結構疲れたのではないでしょうか?
でも、元々山が好きで働きに来てくれた仲間達ですから、「 楽しかった!」 と元気に言ってくれました。

なかなか、頼もしい連中です。
 

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 ( 粟 澤 )

平成19年5月28日(月)

昨天気が良いのでウキウキした気分で外作業です。

今日は小屋の壁に防腐剤を塗っていきます。
冬の間中雪に埋まっているので、どうしても痛みがひどくなってしまうんですよね。

お手伝いをしてくれるのは篠原さんです。
カッパに長靴、ゴム手袋で完全武装。
「いままでこんな格好したことない」 だそうです。
似合ってますね。 
名付けて「アーマード篠原MK1」。

ですが悲しいかな、どうしても身長が足りません。頑張って背伸びをしてもだめです。

危ないので高いところは私、明石に任せてもらいます。
怖くて足が震えながらもカメラを向けられれば 笑顔! です。

苛酷な環境に耐えているのは人だけではないんですね。

小屋を訪ねてこられる方がいるかぎり、スタッフ一同頑張って小屋を守っていきます!
 

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 ( 明 石 )

平成19年5月16日(水)

昨日、ヘリコプターによる荷揚げ作業が終了したおかげで、今日の山荘はのんびりムードです。小屋の前では、山荘スタッフによる女性1名対男性3名の卑怯(!?)なハンディキャップ雪合戦が行われています。

今日は予約も少なく、一日穏やかな天気が続きそうなので、恒例の研修登山を行うことにしました。午前中は山荘の看板娘・大友さん。午後は今年の新人、池宮君と篠原さんの2名、と二回に分けて残雪の残る独標に挑みます。

今年は稜線の雪が多く、5月中旬だというのにまだ雪が残っています。安全の為、全員ハーネスを着けさせ、状況次第ですぐに確保できるようにして連れて行きました。

昨日も降雪があったため、朝の段階では登山道の7割程度が雪に覆われており、大友さんにはアイゼンワークを学ぶため、終始アイゼンを装着して歩いてもらいました。

しかし、強い日差しで雪は驚異的な早さで融け、午後の研修を行う頃には登山道の雪はほとんど消失し、2割程度になってしまいました。(※ 注 登山道は尾根上にあるため早く融けますが、登山道以外の場所にはまだたっぷり残っています。)そのため、池宮君・篠原さんの両名は、最後の岩場こそ安全のためザイルで確保したものの、アイゼンを着けることなく、午前中に比べればだいぶ楽な状態で登ることができました。

このように、雪の溶け出す頃というのは、天候によって状況の変化が激しくなります。これは秋口の雪が降り出す頃にも同じことが言えます。
昨年の10月9日の日記をご参照ください。)

こういう時期に登山をする場合は、様々なケースを想定し十分に準備していないと、思わぬ危険に遭遇することにもなりかねません。直近の情報をよく収集して装備に十分気を配るとともに、状況が変化した場合には、個々の力に応じた慎重な対応が求められます。
 

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 ( 粟 澤 )

● 平成19年4月29日(日)

昨日は10時過ぎから雷と突風に見舞われ、大変なお天気でしたが、今日は朝からスッキリと晴れました。

昨日降ったばかりの雪の白さが紺碧の空に映え、息を呑むような壮観な景色です。

連休前半の中日ということもあり、それなりに賑わいましたが、このお天気のわりにはたいした混雑にはならず、お客さんもどこかノンビリムードです。

日向ぼっこにはこれ以上ないほどの穏やかな陽気ですから、皆さん外に出て、それぞれのスタイルでくつろいでいます。

少し前までカチカチだった稜線の凍結具合が心配でしたが、気温が上がったこともあり、アイゼンはよく効いたそうです。

それでも、奥穂へ縦走する予定だったお客さん達は、西穂山頂で引き返してこられました。山頂から先の雪の多さに、あえて無理しないと判断されたようです。

目的を今日の山の美しさを満喫することに切り替えられたようで、小屋の前で一杯やっている姿は余裕が感じられ、頼もしく感じました。安全に登ってこそ次があるわけですから、こういう判断は大切なことですよね。
 

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 ( 粟 澤 )

平成19年4月24日(火)

今日は今年のニューフェイス篠原さんの入山日です。

春の日差しで柔らかくなり始めた雪の道を、小屋目指して登ります。

最初の小ピークを登りきると、山荘がすぐそこに見えます。
しかし、道はまだまだこれから。自分のペースで歩きましょう。

 

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急登の手前まできたら小休止。
ここからが正念場です。
 
樹々に隠れて見えづらかった空がポッカリと見え始めたら、森林限界が近づいています。 山荘まではあと少し!ガンバロウ。

 最後の斜面を横切ると山荘が姿を現します。 一足先に入山していたもう一人の新人、ジャンボ池宮とご対面。 明後日にはベテラン二人も入山し、山荘の中も徐々に賑やかになってきます。
 

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 ( 粟 澤 )

平成19年3月26日(月)

ロープウェイまでのルートは、降雨後の冷え込みが思ったほど無かった為にカチカチ・ツルツルにはなりませんでしたが、軽アイゼン程度あると安全に楽しめると思います。

登山道を外れると、場所によっては膝以上まで潜り非常に歩き難いです。

小屋の中にテンが・・・!? 

撮影に成功しました!

今週は春休み最終週とあって平日でもそれなりに賑やかです。

 

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 ( 後 藤 )

平成19年3月10日(土)

数日前の天気予報では土曜日から下り坂とのことでしたが、昨晩から快晴となり、満天の星空と入れ替わりに太陽が力強く顔を出してくれました。

雪景色に朝の光がふりそそぎ、青空とのコントラストがきれいです。

東海・北陸エリアで放送されたNHKの皆さんによる生中継もバチッリでした。

昼頃から雲は出てきたものの、昨日に引き続き風のないポカポカ陽気となりました。

こんな陽気でなければありえない、大胆に寝転ぶお二人をご覧下さい...

 

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 ( 粟 澤 )

平成19年3月9日(金)

山岳中継研修を行っているNHKの皆さんと同行して独標まで行きました。

独標にはしっかりと雪が付いています。今日の雪の状況では、下山時にちょっとザイルが欲しいかな?という感じでした。

今年は暖冬の影響で山荘から下の樹林帯の積雪量は大変少ないのですが、そのわりに稜線の雪は多いように思います。例年の冬なら稜線では強風が吹くため、雪が降っても吹き飛ばされてしまい、ピークにそれほど積もることはありません。今年は冬型の気圧配置にあまりならないために強風が吹く頻度が少なく、降雪量が少ないわりには尾根やピークに雪が付いているのではないかと考えています。

今日は風もなくとても穏やかな天気で、NHKの皆さんも全員みごと冬の独標登頂を果たされました!

 

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 ( 粟 澤 )

平成19年1月31日(水)

暖冬の影響で山荘周辺の積雪量は、今日現在で1m80〜90cmといったところです。豪雪に見舞われた昨年は3m20cm。1月末における過去5年間の平均積雪量は2m90cmですので、例年より1mも少ないのです。

そのため、この時期には雪の下に隠れているはずのナナカマドの枝などがまだ雪面からのぞいていますし、登山道の案内看板もまだはるかに高いところに見えます。

冬の厳しい気象条件にならないため雪庇(せっぴ)も発達せず、景色だけ見れば12月末くらいの感じです。登山をするには非常に恵まれた年だとは思いますが、北アルプスの冬らしく厳しいたたずまいからはほど遠く、私としては物足りなさを感じてしまいます。

一番下の写真はロープウェイ側登山道から昨日撮ったものですが、遠めに見ればそれなりに雪が付いてきれいです。いつもの厳しい冬ならば北西から(岐阜県側から長野県側へ)の強風に吹き飛ばされ、稜線には雪が付きにくいため、稜線部分の雪の量は増加しにくく、冬の間に少しずつ増えていきます。しかし、今年は冬型の気圧配置になる日が少なく、例年よりは風が弱くて飛ばされない為か、標高の低い部分の雪の少なさに比べて岐阜県側(風上側)の高い所の雪は順調に増えている気がします。

昨年は異常なほどの豪雪。今年は記録的暖冬。
自然をより身近に感じる私達としては、このところの気候変動はとても心配です。

 

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 ( 粟 澤 )

平成19年1月18日(木)

この日は午前中から雪が降っていましたが、それでも外での作業が待っています。

越冬初体験の榎本君も徐々に除雪機の扱いに慣れてきました。

最初はスローモーションだった除雪機が、まるで意志を持つかのように縦横無尽に駆け巡るように!

言い過ぎ? いえいえ,そんなことはないんです。慣れている人が扱うと驚くほど短時間で除雪が完了します。

しかし、慣れてきた頃が一番危ない時期でもあります。
何事も安全が第一。怪我をしてしまっては、せっかくの楽しい除雪も台無しですからね。


除雪が終わって一服していると、外をテンが走っていました。

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 ( 明 石 )

平成19年1月14日(日)

冬に入りお客さんの数は減ったものの仕事の量は減らず、小屋番日記も久しぶりとなってしまい申し訳ありません。

昨晩から今朝にかけてはスッキリと晴れました。その後、午前中は場所によってガスが出たり抜けたりといった状況でした。

天気が良くなると動物達もはしゃぎたくなるのか、日当たりの良い場所にはウサギの走り回った足跡が見られます。

晴れた朝には気温が下がることが多く、今朝はマイナス17度まで下がり、日中でもマイナス10度でした。


スタッフの後藤主任、村上君と一緒に独標まで行ってきました。

診療所の建物を過ぎ、丸山へ登り始めたあたりから高い樹木がなくなるため、肌を刺す冷たい風が吹き始めます。
これからの時期は凍傷に注意が必要です。

丸山ではエビの尻尾がイイ感じに育ってきました。冬の写真を撮られる方は「そろそろいいかな?」と思っていることでしょう。

独標までのルートは、登山教室の方々が通った後だったので踏み固められており、今日のところは歩きやすい状況でした。

独標手前のピークあたりから雪庇が信州側に張り出してきています。

近くまで行くとガスが風で飛ばされ、岩肌に雪を散りばめた猛々しい冬の独標の姿を目にすることができました。

これから2月にかけての登山は更に厳しさを増していきます。
しかし、どこまで登るかというのは人それぞれです。
「私は山荘までで十分」 「丸山まで写真を撮りにきたんだよ」 という方も大勢いらっしゃいます。
経験や気象条件等を踏まえた上で、無理のないようお楽しみください。

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 ( 粟 澤 )

 

 

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